【日経平均】半年間で区切ると55年間で一番強い上昇トレンドはいつだった?

日経平均週足

1970年から2025年までの約55年間にわたる日経平均株価の週足データをもとに、6カ月(半年)ごとの「陽線出現率」を集計しました。各週を起点として半年間のローソク足を対象に、終値が始値を上回った週(陽線)をカウントし、陽線本数と比率を算出したものです。これにより、どの時期に相場の勢いが最も強かったのかを定量的に把握できます。


表による比較

直近半年(2025年4月〜10月)はバブル期超えの強さ

最新データでは、2025年4月下旬から10月末にかけての半年間が特に際立っています。週足27本のうち20本が陽線となり、陽線率は74%に達しました。累積リターンはおよそ+43〜45%と、1987年のバブル期を上回るペースです。日足換算ではさらに23本の陽線が確認されており、勢いの強さを裏づけています。

この期間は米国市場の堅調さや円安の進行が背景にあり、海外勢の資金流入が日本株の上昇を支えたと考えられます。特に4月から7月にかけての「連続陽線相場」は、市場心理の強気転換を象徴する局面となりました。

期間(起点〜終点)週数陽線本数陰線本数陽線比率累積リターン
2025-04-28 〜 2025-10-272720774.07%+42.72%

コロナ後から続く上昇の波

次に注目されるのは、ポスト・コロナ期の上昇局面です。2023年1月から6月、そして同年10月から翌年4月にかけて、いずれも陽線率が約70%、累積リターンが+25%前後という安定した上昇を示しました。世界的な金利上昇局面にもかかわらず、日本株が底堅さを見せたのは、企業収益の改善と構造改革への期待が重なったためです。

期間(起点〜終点)週数陽線本数陰線本数陽線比率累積リターン
2023-01-02 〜 2023-06-262618869.23%+28.47%

さらに2020年春、コロナショックからの初期反発では、陽線率こそ60%前後と控えめでしたが、累積リターンは+30〜40%と急反発を示しました。短期間でのリスク許容度の回復が如実に表れた期間といえます。

期間(起点〜終点)週数陽線本数陰線本数陽線比率累積リターン
2020-04-06 〜 2020-10-0527161159.26%+32.26%

アベノミクス期の特徴:持続的な強気トレンド

2012年から2020年のアベノミクス期も、半年単位で見ると高い陽線密度が続きました。とくに2015年前半は、陽線率が76%を超え、半年で+20%を超える上昇を記録しています。異次元緩和によるマネーフローが株式市場へ向かった典型的な局面であり、政策相場の勢いを裏づけるデータといえます。

期間(起点〜終点)週数陽線本数陰線本数陽線比率累積リターン
2015-01-19 〜 2015-07-132620676.92%+21.47%

歴史的ピーク:1987年のバブル前夜

最も象徴的なのは1987年前後です。半年で26〜27週のうち23本が陽線となり、陽線率は驚異の85〜88%に達しました。累積リターンも+20〜30%台を記録し、過熱した投機相場の勢いを定量的に示す結果です。これはバブル期の市場心理の極端な強気を数字として裏づける貴重なデータといえるでしょう。

期間(起点〜終点)週数陽線本数陰線本数陽線比率累積リターン
1987-02-23 〜 1987-08-172623388.46%+29.21%

データから見える「週足上昇トレンド」

今回の内容をまとめると

55年のデータを通じて明らかになったのは、強い相場には共通するリズムがあるという点です。

  1. 半年で20本前後の陽線(約75%)
  2. 累積リターン+25%以上
  3. 外部要因との連動(政策転換・通貨動向・海外市場)

この3条件がそろうと、トレンドフォロー型の投資戦略が最も機能しやすくなります。2025年の現行トレンドも、まさにこの条件を満たしており、歴史的に見ても稀にみる強さを持つ局面といえます。


今後の展望

今回の分析は週足ベースで行っていますが、日足データを用いればさらに精緻なリズム分析が可能です。陽線率のほか、値幅やボラティリティを加味することで、トレンド転換点の検出精度を高めることができます。今後はこれらを統合した「陽線パターン指数(仮)」の開発を進め、相場の強弱を定量的に捉える指標として応用していきたいと考えています。


55年の歴史を振り返っても、2025年春以降の半年間はバブル期を超える勢いを見せています。単なる一時的な上昇ではなく、構造的な資金シフトや市場参加者の変化を伴った動きとして注目すべき局面といえるでしょう。
一点注意すべき点は、「円安基調が円高基調に変化した」と市場のコンセンサスが変化したときです。

(作成日:2025年10月30日)

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