🌕水星逆行中は株価が荒れる?日経平均、55年分のデータで徹底検証!

水星とニホンオオカミ

「水星逆行中はトラブルが起きやすい」「物事がスムーズに進まない」…

そんな話を聞いたことはありませんか? 占星術の世界でよく言われるこの「水星逆行」。コミュニケーションの遅延やミスの多発が示唆されることから、「もしかして株式市場にも影響があるのでは?」と考える投資家も少なくありません。

もし本当に水星逆行が市場に影響を与えるなら、投資戦略に活かせるかもしれません。

そこで今回、1970年から2025年(現在まで)に至る約55年間の日経平均株価(週次データ)と、過去の全175回の水星逆行期間を突き合わせ、そのパフォーマンスを徹底的に分析しました。

果たして、このオカルト的なアノマリーは、データによって裏付けられるのでしょうか?

結論:残念ながら「ほぼ無関係」。統計的な優位差は見出せず

いきなり結論から申し上げます。

「水星逆行と日経平均株価のパフォーマンスに、統計的に意味のある関連性は見出せない」

これが、55年分のデータを分析した私たちの結論です。

今回の分析対象となった全175回の水星逆行期間(期間の中央値は3週間)のうち、株価が上昇したのは93回、下落したのは81回、横ばいが1回でした。

  • 勝率:53.1%
  • 平均トータルリターン: -0.04%
  • リターン中央値: +0.14%

勝率はほぼ五分五分。平均リターンもほぼゼロです。

さらに、これらの期間のリターンが、市場全体のランダムな同じ長さの期間(ベースライン)と比べて優位かどうかを「パーセンタイル(全体の中でどの位置にあるか)」で比較しましたが、平均パーセンタイルは49%。

これはつまり、**「水星逆行期間のパフォーマンスは、他のランダムな期間と比べて特に良くも悪くもない」**ということを示しています。

むしろ「市場平均より弱い」傾向も?

さらに分析を進めると、少し気になるデータも出てきました。

水星逆行の期間として多かった「3週間」と「4週間」のウィンドウに絞って、市場の平均リターンと比較してみましょう。

  • 3週間ウィンドウ (逆行期間): 平均リターン +0.03%
    • (同期間の市場平均: +0.28%)
  • 4週間ウィンドウ (逆行期間): 平均リターン -0.25%
    • (同期間の市場平均: +0.43%)

なんと、どちらの期間でも市場の平均リターンを大きく下回る結果となりました。「水星逆行中は儲かる」どころか、むしろパフォーマンスが低調になる傾向すら示唆されています。

歴史的な大暴落は「水星逆行」のせいじゃなかった

「いや、水星逆行といえば大暴落だ」という声が聞こえてきそうです。

では、実際にパフォーマンスが悪かった時期を見てみましょう。

📉 パフォーマンス下落 上位5期間

期間開始日終了日長さリターン備考
2020-A2020-02-172020-03-094週-25.47%COVID-19 パンデミック急落
2008-C2008-09-292008-10-133週-20.52%リーマンショック直後
1992-A1992-03-161992-04-064週-11.57%バブル崩壊後の調整
2025-A2025-03-172025-04-074週-10.86%2025年春の調整局面
1996-D1996-12-231997-01-063週-10.66%

ご覧の通り、ワースト1位と2位は、コロナショックリーマンショックという、誰もが知る世界的な経済危機と完全に一致しています。

これらは水星逆行が原因で起きたというより、**「歴史的なショックが起きた時期と、水星逆行のタイミングがたまたま重なった」**と考えるのが自然です。水星逆行固有の要因とは言えません。

もちろん「爆上げ」した時期もある

逆に、大きく上昇した期間も見てみましょう。

📈 パフォーマンス上昇 上位5期間

期間開始日終了日長さリターン備考
1993-A1993-03-011993-03-224週+11.72%細川内閣期の反発
2024-B2024-08-052024-08-264週+10.34%2024年夏の急騰局面
2013-A2013-02-252013-03-113週+8.22%
1990-A1990-04-231990-05-144週+8.21%平成バブル後半の戻り
1997-A1997-04-141997-05-054週+7.90%

このように、水星逆行期間中に10%を超えるような急騰を記録したケースもありました。

結局のところ、「上がるも下がるも、その時々の経済・政治情勢次第」であり、水星逆行が相場の方向性を決める主要因ではないことがわかります。

【深掘り分析】時代や占星術の「エレメント」別では?

もう少しデータを深掘りしてみましょう。

時代背景の影響は?(年代別平均リターン)

  • 1970年代: +0.48% (好調)
  • 1980年代: +0.74% (好調)
  • 1990年代: -1.36% (不調)
  • 2000年代: -0.58% (不調)
  • 2010年代: +0.84% (好調)
  • 2020年代: -0.48% (不調)

バブル崩壊後の「失われた10年」を含む1990年代が突出して悪いなど、やはり水星逆行よりもその時代のマクロ経済環境の影響が色濃く出ているようです。

占星術の「エレメント」別では?

水星逆行が起きる星座のエレメント(属性)別にも集計してみました。

  • 風 (Air): +0.68% (n=44)
  • 地 (Earth): -0.01% (n=31)
  • 火 (Fire): -0.70% (n=46)
  • 水 (Water): -0.08% (n=54)

面白いことに、「風」の星座(ふたご座、てんびん座、みずがめ座)での逆行期間は平均リターンがプラスで、「火」の星座(おひつじ座、しし座、いて座)ではマイナスという傾向が見られました。

これは興味深い「アノマリー」かもしれませんが、サンプル数も限られており、統計的な根拠とするには弱いものです。あくまで「話のタネ」程度に留めておくのが良いでしょう。

☕ まとめ:アノマリーは「エンタメ」として楽しもう

55年間のデータを検証した結果、**「水星逆行が日経平均に与える明確な影響は確認できない」**という結論に至りました。

  • 勝率はほぼ50%。
  • 平均リターンはほぼゼロ。
  • 市場平均と比べても優位性はない(むしろ劣後する傾向も)。
  • 過去の大暴落は、世界的な経済ショックが主因。

「水星逆行だからポジションを閉じよう」「逆張りで儲けよう」といった投資判断は、少なくとも日経平均株価においては、合理的な根拠に欠けると言えそうです。

占いやアノマリーは、会話を弾ませるスパイスや「エンターテイメント」として楽しみつつ、大切なお金を投じる投資は、経済のファンダメンタルズや市場のテクニカル分析に基づいて、冷静に判断していきましょう。

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【日経平均】この55年間の11月、12月、1月に5%以上の下落はどれほど起こったのか


【分析の前提と注意点】

  • データ: 水星逆行期間(UTC基準)、日経平均株価(週次終値、1970年1月〜2025年11月)を使用。
  • 手法: 逆行の開始・終了日に最も近い週の終値を採用し、期間のリターンや最大ドローダウンを計算。全期間から抽出したランダムな同期間のパフォーマンス(ベースライン)と比較しました。
  • 限界: 本分析は週次データを使用しているため、日次データでより詳細に分析した場合、異なる結果が出る可能性は残ります。
  • 免責事項: 本分析は過去のデータに基づく検証であり、将来の投資成果を保証するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でお願いいたします。

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